口腔癌を見落とさないために
いつもきむら歯科医院にご来院下さいまして誠に有難うございます。堀ちえみさんがステージ4の口腔内の癌、扁平上皮癌を今日公表されました。癌の部位別罹患状況は男女計で1位が大腸、次に胃、肺、乳癌、前立腺となっていますが、口腔癌は全体のわずか1%かそれ以下だったと記憶しています。数は少ないのですが罹患してしまうとかなり難しい癌です。解剖上複雑な場所にあり、転移が多い、しやすいのが特徴です。癌や前癌病変を見つける、または精密検査を勧めるなどは我々歯科医の重要な役目です。学生時代の講義や国家試験にも必ず登場します。歯科医師になっても定期的に癌研修会などで見分ける為の知識を常に更新します。そのような訓練を長年つんでも判断に迷う時は直ちに組織検査などの精密検査を勧めます。一日も早く検査を受けるのが良いと思います。精密検査を勧めることが出来るのか否かも経験や常に危険を回避するための緊張感が我々には必要です。検査の結果なんでもなければそれで良いのです。無駄足だったと怒る方はいません。大丈夫だと思うけど念のため、が結構必要なことだと思います、口腔癌は。非常に判別が難しい癌で組織検査を行う病理医でも判断に迷うことがあります。ましては患者さまが判断するなど不可能です。まずは身近なかかりつけ歯科医に相談するのが第一歩になり、さらに必要があれば口腔外科専門外来を受診するのが良いでしょう。この地区なら湘南東部病院、藤沢市民病院、東海大伊勢原、大磯病院、また茅ヶ崎市立病院にも近く口腔外科外来が誕生する予定です。